1962年から1966年の間に録音されたフェイヒィ4枚目のアルバム。
このアルバムはタコマの初期の音源の中でも特異な位置を占めると思います。
同時代のアルバムに比べても即興性や前衛的な側面は群を抜いています。
時代的には4年間とバラバラで他の作品に収まりきらなかったような音源を集めているようにも
見えます。
前衛的な?アートな?作品を集めた企画盤的な面もあるのでしょう。
なので時系列で考えると4枚目ではないです。
63年にセカンドの録音、ファーストの再録音をしているが、「Will The Circle Be Unbroken」「900Miles」の2曲は62年録音でそれ以前のものです。
オルガンやフルート(たびたび登場するNancy Mcleanとの演奏)とのセッションでありえないような即興演奏を聴かせています。
中心となっているのは、19分にも及ぶ1曲目「The Great San Bernardino Birthday Party」でしょう。
他の曲をそれを補完するような形をとっているようにも見えます。
この曲を録音をアルバムに収める為に過去の作品を引っ張り出して来たのかもしれません
ころころ曲調がマイナー、メジャーと変化するし、音響的に不気味な処理がされています。
リバーブがきつくなる箇所などは地獄の底から聴こえる音のようでなんとも不気味。
音響的な立体さ、独特なスタジオでの処理(他の曲での逆回転など)を考えると68年に花咲くサイケデリックの先駆けとも言えるます。
ただこの先駆者的な側面は同時代との関連性というよりも、フェイヒィ独特の観点(過去を重んじるがそのままやっても仕方がない)からたまたまだったんだろうと思います。
「60年代の寵児と呼ぶのはやめてくれ」「60年代の文化からは何も影響受けていない、むしろ軽蔑している」
晩年再発見された時のコメントですが、これでもよくわかります。
フェイフィーは時代の先駆者というよりも、化石状態の音楽を目覚めさせる呪文を知っている魔法使いのようなものだったんだと思います。
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